2008年11月20日木曜日

Portugal2-Lisboa->Coimbra: 坂だらけ/aguagente


翌朝もいい天気。昨晩もらってきたパンは朝でも十分おいしくて、ふたりで半分こして朝ごはんに。いい天気だったので、ホテルの前庭とアプローチ(門からフロントまでは階段でした)の写真をとってみました。きれい! 夏に来たい。

今日は夜にCoimbraにつけばいいので、日中はLisboa(リスボンの現地名)めぐりです。まず、ホテルに荷物を預けて近所の国立古美術館へ。おもに中世から18世紀の美術や工芸品を展示している美術館で、日本の南蛮屏風の逸品もあります。私のお目当てはなんと言ってもヒエロニムス・ボッシュの「聖アントニウスの誘惑」です。ボッシュの大作って実は初めてきちんと見ました。他にも、さすがカトリック国だけあって、宗教画がずらり。バロックの国だけあって、金銀細工がずらり。重そうな立派な細工をした家具類も興味深かったです。美術館は川を見下ろす場所に合って、見事な景色でした。

ホテルから荷物を特急の出る駅に移してコインロッカーに入れ、身軽になってから切符を買っておいてお昼にしました。駅近くの適当なカフェで、私はポルトガル風豆と豚肉の煮込み、yuoは子豚のロースト。飲み物はビールと言ったら瓶ビールが来ました。あ、ポルトガルのふつうの皆さんはとっても英語が通じません。おかげで、料理名とか生活に必要なポルトガル語はずいぶん覚えました。イタリア語によく似ているし、ちょっと楽だったかな。

食後、サン・ジョルジュ城に向かいました。リスボンで一番高い場所にあるらしく、景色がよいと聞いたからなのですが、登れども登れども、城壁は見えれど入口はなく。どうやら城壁に沿ってぐるぐる歩いてしまったようです。最後には入口に着いたのですが、もう疲れ果てていたので、入口を見て満足して降りてきてしまいました。でも、街がとても魅力的だったので、歩くのはあきなかったです。ポルトガル名物のアズレージョ(装飾タイル)が魅力的な家がたくさんありました。南の国って感じだなあ。
気を取り直して坂をくだったところにあるSe(大聖堂)に向かう途中、道の途中がいきなり工事現場になっていて、横を歩道が下りています。なんだこれは、と思って近寄ったら、工事現場ならぬローマ遺跡発掘現場でした。びっくり。

Seはとても立派。カトリックの聖堂には、ほかの宗派よりもどこか近寄りがたいものがあります。どっしり堂々きらびやかで、しかも本物の信者がお祈りしたりしているから、申し訳なくなってしまうというか。でも、聖堂を出るとすぐわきにオレンジの木があったりして、親しみぶかさもありました。
市電の線路にそって降りて行くと、ナポレオンというずいぶん立派な酒屋があったので入ってみると、英語の達者なおじさんが相手してくれました。どうやらリスボンの中でも大きな店らしく、普通のワインもポートワインも山のようにそろっています。おじさんに選んでもらって、ちょっといい(飲む2時間前には開けること)ものと、こちらで飲んでしまうものと、赤ワインを2本買いました。店を出るともうけっこうな時間。坂ばかりでくたびれたのもあってタクシーをつかまえて駅に向かいました。特急で、リスボンからコインブラまでは1時間半ほどの旅です。暗くなってきて景色も見えなかったので、本を読みながらのんびりとした旅でした。

特急列車はコインブラ郊外のCoimbra-B駅に着きます。そこから普通列車で1駅でCoimbra(Central)なんですが、このCoimbra行きがいつ来るのかどのホームなのか、全然わかりません。すごくあわてましたが、来てみると切符売り場のあるホームだったので、なんとか乗り込めてほっとしました。
Coimbra駅からはタクシーでこれから1週間お世話になるホテルResidencial Botanicaに向かいました。コインブラはポルトガル最古最大の大学町なのですが、その大学付属植物園のすぐそばにあるホテルなのでした。ホテルはちょっと古びたベーシックなところでしたら、とにかく清潔で、それに部屋も広かったので、快適に過ごせそうでした。スチームパイプだけではちょっと寒かったけれど、それもエアコンのリモコンを借りてくれば解決。余分な毛布もあったしね。

落ち着いたところで、yuoが参加するOpenBSD Hackers groupのメンバーに電話しました。すると、みんなで町中のレストランにいるから来いという話になって、タクシーでその店に向かいました。着くとみんなもう食事は済んでいて、飲みながら盛り上がっています。我々も食事するほどおなかが減っていなかったので、お酒だけもらって再会やはじめましてのあいさつをしてしばらく楽しみました。
外国人(スイス、フランス、カナダ、ドイツなど)ばかりでよく食べる集団が気に入ったのか、お店のご主人が地元の蒸留酒aguagenteをおごってくれました。なんというか、だいぶプリミティブなグラッパで、私はとっても楽しめたんですが、駄目な人もいたみたい。

これで盛り上がったみんなは「飲み続けるぜー」モードになってしまったので、疲れ気味のyuoと私はお先に失礼して、Hacking room(OpenBSDの人たちが作業する部屋を大学内に借りていた)に戻るという人と一緒に徒歩で大学に向かいました。これがまた。大学は言ってみれば山の上にあります。レストランのある繁華街は山の下。山の頂上にある大学を取り巻いて街が広がっていると思えばだいたい合っている、という構図なのです。小さいのでどこもかしこも徒歩範囲内。…まあ、確かに。距離で言えば、レストランから大学まで1Kmもなかったでしょう。が、ずっと上り坂です。延々と休みなく上り坂です。昼間も夜も。ほんとーーーーにくたびれました(涙目)。腰が痛いです。自分のひ弱さにがっくり。Hacking roomでメールチェックをさせてもらって、ローカルアレンジメントをしてくれているコインブラ大学所属の先生に車でホテルまで送ってもらい、文字通りバタンキューしましたとさ。

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